大阪地方裁判所 平成7年(わ)443号・平7年(わ)600号・平7年(わ)862号・平7年(わ)1213号・平7年(わ)1267号 判決
右の者に対する所得税法違反、法人税法違反、相続税法違反被告事件について、当裁判所は、検察官酒井徳矢出席の上審理し、次のとおり判決する。
主文
被告人を懲役四年六月及び罰金五億円に処する。
未決勾留日数中一〇〇日を右懲役刑に算入する。
右罰金を完納することができないときは、金七〇万円を一日に換算した期間(端数は一日に換算する。)被告人を労役場に留置する。
理由
(罪となるべき事実)
被告人は、
第一 平成三年七月一〇日死亡した辻子丈太郎を被相続人とする相続税の申告に関わった者であるが、
一 右辻子丈太郎の長男である辻子孝義、前同様の相続税の申告に関わった酒井俊輔及び福井健一と共謀の上、右辻子孝義の相続税を免れようと考え、同人の相続財産にかかる実際の課税価格が四億五五五六万九〇〇〇円で(別紙(一)の(1)相続財産の内訳表参照)、これに対する相続税額が二億一八九五万六五〇〇円(別紙(一)の(2)税額計算書参照)であるにもかかわらず、被相続人辻子丈太郎が他から合計八億円の債務を負担しており、右辻子孝義がそのうち四億円を継承したと仮装した上、平成四年一月一〇日、大阪府東大阪市永和二丁目三番八号所在の所轄東大阪税務署において、同税務署長に対し、右辻子孝義の相続財産にかかる課税価格が六四一三万八〇〇〇円で、これに対する相続税額が一四六七万四二〇〇円である旨の内容虚偽の相続税の申告書を提出し、そのまま法定の申告期限を徒過させ、もって、不正の行為により、別紙(一)の(2)税額計算書記載のとおり、前記相続にかかる同人の相続税二億四二八万二三〇〇円を逸れ
二 右辻子孝義、右辻子丈太郎の二男である辻子仁宏、前同様の相続税の申告に関わった右酒井及び右福井と共謀の上、右辻子仁宏の相続税を免れようと考え、同人の相続財産にかかる実際の課税価格が四億五五五六万九〇〇〇円で(別紙(一)の(1)相続財産の内訳表参照)、これに対する相続税額が二億一八九五万六五〇〇円(別紙(一)の(3)税額計算書参照)であるにもかかわらず、被相続人辻子丈太郎が他から合計八億円の債務を負担しており、右辻子仁宏がそのうち四億円を継承したと仮装した上、平成四年一月一〇日、所轄の前記東大阪税務署において、同税務署長に対し、右辻子仁宏の相続財産にかかる課税価格が六四一三万八〇〇〇円で、これに対する相続税額が一四六七万四二〇〇円である旨の内容虚偽の相続税の申告書を提出し、そのまま法定の申告期限を徒過させ、もって、不正の行為により、別紙(一)の(3)税額計算書記載のとおり、前記相続にかかる同人の相続税二億四二八万二三〇〇円を免れ
第二 東野喜三郎(住所は大阪府堺市長曽根町五一一番地)、長本こと黄永彦、尾田洋治、岡澤宏(以下「岡澤」という。)及び川合陽一郎と共謀の上、右東野の平成三年分の所得税を免れようと考え、別紙(二)の(1)修正損益計算書記載のとおり、右東野の平成三年分の総合課税の総所得金額が八万四〇〇〇円、分離課税の長期譲渡所得金額が四億八二八八万三二〇〇円で、これに対する所得税額が一億一八五五万五〇〇円であった(別紙(二)の(2)税額計算書参照)にもかかわらず、架空の譲渡原価を計上するなどの方法により、その所得の一部を秘匿した上、法定の申告期限後の平成四年六月一五日、大阪府堺市南瓦町二番二〇号所在の所轄堺税務署において、同税務署長に対し、平成三年分の総合課税の総所得金額が二九五万八七八〇円、分離課税の長期譲渡所得金額が五五九〇万円で、これに対する所得税額が一二〇三万八八〇〇円である旨の内容虚偽の所得税確定申告を提出し、もって、不正の行為により、別紙(二)の(2)税額計算書記載のとおり、平成三年分の正規の所得税額と右申告所得税額との差額一億六五一万一七〇〇円を免れ
第三 北野達雄が平成四年四月九日に死亡したことに基づき、同人の長男として、他の相続人とともに右北野達雄から財産を相続した北野正高から依頼を受け、同人の相続税の申告に関わったものであるが、右北野正高、同人の実母である北野美代、前同様に右北野正高から依頼を受けて同人の相続税の申告に関わった岡澤及び岡田忠彦と共謀の上、右北野正高の相続税を免れようと考え、別紙(三)の(1)及び別紙(三)の(3)相続財産の内訳表記載のとおり、各相続人の課税価格の合計額が一五億四三八万一〇〇〇円であったにもかかわらず、相続財産の一部を除外するとともに、北野達雄が他から合計一一億円の債務を負担していた旨仮装した上、
一 右北野正高の相続財産にかかる実際の課税価格が二億五〇七三万円で(別紙(三)の(1)相続財産の内訳表参照)、これに対する相続税額が一億六九七万七八〇〇円であった(別紙(三)の(2)税額計算書参照)にもかかわらず、前記仮装債務一一億円のうち、法定相続分の一億八三三三万三三三三円を承継したと仮装するなどした上、平成五年一月四日、所轄前記東大阪税務署において、同税務署長に対し、右北野正高の相続財産にかかる課税価格が六〇〇六万八〇〇〇円で、これに対する相続税額が一二七〇万六八〇〇円である旨の内容虚偽の相続税の申告書を提出し、そのまま法定の申告期限を徒過させ、もって、不正の行為により、別紙(三)の(2)税額計算書記載のとおり、右北野正高の相続税九四二七万一〇〇〇円を免れ
二 前記相続税の申告後の同年一月二八日に行われた前記北野達雄の相続人間における遺産分割により、右北野正高の相続税の修正申告をするにあたり、同人の相続財産にかかる実際の課税価格が七億一五九一万円(修正による増加分四億六五一八万円)で(別紙(三)の(3)相続財産の内訳表参照)、これに対する相続税額は三億五四五万四一〇〇円(修正による増加分一億九八四七万六三〇〇円)となった(別紙(三)の(4)税額計算書参照)にもかかわらず、前記仮装債務一一億円のうち、五億五〇〇〇万円を承継したと仮装するなどした上、法定の申告期限後の同年二月二日、前記所轄東大阪税務署において、同税務署長に対し、右北野正高の相続財産にかかる課税価格が一億八〇二〇万五〇〇〇円(修正による増加分一億二〇一三万七〇〇〇円)で、これに対する相続税額が三五二九万六七〇〇円(修正による増加分二二五八万九九〇〇円)である旨の内容虚偽の相続税の修正申告書を提出し、もって、不正の行為により、さらに、右北野正高の修正による増加分の相続税一億七五八八万六四〇〇円を免れ
もって、別紙(三)の(4)税額計算書記載のとおり、右北野正高の相続税合計二億七〇一五万七四〇〇円を免れ
第四 大阪府豊中市新千里東町一丁目三番一〇四号に主たる事務所を置き、組合員の取り扱う不動産の共同販売及びあっせん、組合員の福利厚生に関する事業等を目的とする事業協同組合(昭和五八年一二月三一日より払込済出資総額は一四〇〇万円)である千里住宅センター事業協同組合の代表理事として同組合の業務全般を統括している野崎實から同組合の法人税確定申告手続を依頼されたものであるが、右野崎實、同組合の顧問税理士であった平井龍介(以下「平井」という。)及び前同様に右野崎から同組合の法人税確定申告手続を依頼された岡澤と共謀の上、同組合の業務に関し、法人税を免れようと考え、平成四年一月一日から同年一二月三一日までの事業年度における同組合の実際の所得金額が一一億五八一万三三二三円(別紙(四)の(1)修正損益計算書参照)、課税土地譲渡利益金額が九億一五〇万一〇〇〇円(別紙(四)の(2)税額計算書参照)で、これに対する法人税額が三億八八一三万九九〇〇円であった(別紙(四)の(2)税額計算書参照)にもかかわらず、架空の固定資産売却損を計上するなどの行為により、その所得の一部を秘匿した上、平成五年二月一九日、大阪府池田市城南二丁目一番八号所在の所轄豊能税務署において、同税務署長に対し、右事業年度の所得金額が五六一六万七六五八円、課税土地譲渡利益金額が九億一五〇万一〇〇〇円で、これに対する法人税額が一億四七三万五五〇〇円である旨の内容虚偽の法人税確定申告書を提出し、そのまま法定の申告期限を徒過させ、もって、不正の行為により、別紙(四)の(2)税額計算書記載のとおり、右事業年度の法人税二億八三四〇万四四〇〇円を免れ
第五 大阪府豊中市新千里西町二丁目六番一一号に本店を置き、飲食店の経営及び不動産の売買等を営む株式会社丸善(資本の額は三〇〇万円、平成五年九月一三日解散)の代表取締役(同日以降は清算人)として同社の業務全般を統括していた藤井静雄の依頼を受けて同社の法人税確定申告手続に関与したものであるが、右藤井静雄及び右同様に同人から依頼を受けて同申告手続に関与した平井と共謀の上、同社の業務に関し、法人税を免れようと考え、平成四年一一月一日から平成五年九月一三日までの事業年度における同社の実際の所得金額が七億二二四五万三七一一円(別紙(五)の(1)修正損益計算書参照)、課税土地譲渡利益金額が一五億二九二六万七〇〇〇円(別紙(五)の(2)税額計算書参照)で、これに対する法人税額が四億二二一〇万四五〇〇円(別紙(五)の(2)税額計算書参照)であったにもかかわらず、固定資産売却益の一部を除外する行為により、その所得の一部を秘匿した上、平成五年一一月五日、所轄前記豊能税務署において、同税務署長に対し、右事業年度の所得金額が七八三万五五二一円、課税土地譲渡利益金額が八億一四六五万一〇〇〇円(但し、申告書には誤って七億三九八一万四〇〇〇円と記載)で、これに対する法人税額が八二六六万一一〇〇円(但し、申告書には誤って七五一七万七四〇〇円と記載)である旨の内容虚偽の法人税確定申告書(平成四年一一月一日から平成五年九月一三日までの事業年度分の解散申告書)を提出し、そのまま法定の申告期限を徒過させ、もって、不正の行為により、別紙(五)の(2)税額計算書記載のとおり、右事業年度の法人税三億三九四四万三四〇〇円を免れ
第六 自己が所有していた不動産を譲渡した藤井好子(平成六年三月八日ころの住所は大阪府箕面市桜ヶ丘一丁目六番二七号)から依頼を受け、同人の所得税確定申告手続に関与したものであるが、右藤井好子、同人から依頼を受けて同申告手続に関与した野崎泰秀、岡澤及び平井と共謀の上、右藤井好子の所得税を免れようと考え、別紙(六)の(1)修正損益計算書記載のとおり、同人の平成五年分の総合課税の総所得金額が二六一五万九一七円、分離課税の長期譲渡所得金額が一四億一〇八万六四三六円で、これらに対する所得税額が四億二八五〇万二五〇〇円であった(別紙(六)の(2)税額計算書参照)にもかかわらず、譲渡収入の一部を除外するなどの行為により、その所得の一部を秘匿した上、平成六年三月八日、所轄前記豊能税務署において、同税務署長に対し、平成五年分の総合課税の総所得金額が二一〇一万六七一六円、分離課税の長期譲渡所得金額が一億五一五万四七六円で、これらに対する所得税額が三七一五万四七〇〇円である旨の内容虚偽の所得税確定申告書を提出し、そのまま法定の申告期限を徒過させ、もって、不正の行為により、別紙(六)の(2)税額計算書記載のとおり、平成五年分の所得税三億九一三四万七八〇〇円を免れ
第七 自己が所有していた不動産を譲渡した酒井君子(平成六年三月八日ころの住所は大阪府豊中市新千里西町三丁目一六番一五号)から依頼を受け、同人の所得税確定申告手続に関与したものであるが、右酒井君子、同人から依頼を受けて同申告手続に関与した野崎泰秀、岡澤及び平井と共謀の上、右酒井君子の所得税を免れようと考え、別紙(七)の(1)修正損益計算書記載のとおり、同人の平成五年分の総合課税の総所得金額が六〇七万五六四〇円、分離課税の長期譲渡所得金額が一〇億五七六三万二五七円、退職の所得金額が八九〇万円で、これらに対する所得税額が二億二〇八八万七三〇〇円であった(別紙(七)の(2)税額計算書参照)にもかかわらず、譲渡収入の一部を除外するなどの行為により、その所得の一部を秘匿した上、平成六年三月八日、所轄前記豊能税務署において、同税務署長に対し、平成五年分の総合課税の総所得金額が二三一万四七五三円、分離課税の長期譲渡所得金額が一億一〇八六万三五三九円、退職の所得金額が八九〇万円で、これらに対する所得税額が二〇八八万六七〇〇円(ただし、申告書には誤って二〇八七万六七〇〇円と記載)である旨の内容虚偽の所得税確定申告書を提出し、そのまま法定の申告期限を徒過させ、もって、不正の行為により、別紙(七)の(2)税額計算書記載のとおり、平成五年分の所得税二億六〇〇円を免れ
第八 自己が所有していた不動産を譲渡した藤井輝夫(平成六年三月八日ころの住所は兵庫県西宮市北六甲台四丁目一七番一五号)から依頼を受けた野崎泰秀が右藤井輝夫の代理人として同人の所得税確定申告手続に関与したところ、右野崎泰秀、岡澤及び平井と共謀の上、右藤井輝夫が右所有不動産を売却したことに関して同人の所得税を免れようと考え、別紙(八)の(1)修正損益計算書記載のとおり、同人の平成五年分の分離課税の長期譲渡所得金額が一億九八四八万円で、これに対する所得税額が五九三九万三一〇〇円であった(別紙(八)の(2)税額計算書参照)にもかかわらず、譲渡収入の一部を除外するなどの行為により、その所得の一部を秘匿した上、平成六年三月八日、兵庫県西宮市江上町三番三五号所在の所轄西宮税務署において、同税務署長に対し、平成五年分の分離課税の長期譲渡所得金額が八五〇万円で、これに対する所得税額が二三九万九一〇〇円である旨の内容虚偽の所得税確定申告書を提出し、そのまま法定の申告期限を徒過させ、もって、不正の行為により、別紙(八)の(2)税額計算書記載のとおり、平成五年分の所得税五六九九万四〇〇〇円を免れ
第九 大阪府東大阪市西堤本通西一丁目一四一番地において不動産業を営む有限会社鈴商の代表取締役を務める傍ら、納税義務者の納税申告に介在して多額の手数料を得ていたものであるが、自己の所得税を免れようと考え、別紙(九)の(1)修正損益計算書記載のとおり、平成五年分の実際の総所得金額が三億九一七四万五四八七円で、これに対する所得税額が一億九〇九九万二〇〇〇円である(別紙(九)の(2)税額計算書参照)にもかかわらず、雑所得を除外し、実際の所得金額には関係なく、ことさら過少な所得金額を記載した所得税確定申告書を作成してその所得の一部を秘匿した上、平成六年三月一五日、平成五年分の総所得金額が七〇〇万円で、これに対する所得税額が八二万七〇〇〇円(ただし、申告書には誤って七四万七八〇〇円と記載。)である旨の内容虚偽の所得税確定申告書を奈良市登大路町八一番地所在の所轄奈良税務署宛て郵送して同日付け通信日付印を受け、同月一六日、同税務署においてこれを受理させて、同税務署長に対し、右内容虚偽の所得税確定申告書を提出し、そのまま法定の申告期限を徒過させ、もって、不正の行為により、別紙(九)の(2)税額計算書のとおり、同年分の所得税一億九〇一六万五〇〇〇円を免れ
第一〇 大阪府吹田市山田東一丁目一九番二七号に本店を置き、タオルの箱詰め並びに不動産の仲介及び売買等を営む村田紙器株式会社(昭和五七年八月一八日より資本の額は四〇〇万円、平成六年一一月二一日解散)の代表取締役(同日以降は清算人)として同社の業務全般を統括していた村田敏から依頼を受けて同社の法人税確定申告手続に関与したものであるが、右村田敏、右同様に同人から依頼を受けて右申告手続に関与した竹内哲由紀、岡澤及び平井と共謀の上、同社の業務に関し、法人税を免れようと考え、別紙(一〇)の(1)修正損益計算書記載のとおり、平成六年一月一日から同年一一月二一日までの事業年度における同社の実際の所得金額が八億三九八万九〇五二円で、これに対する法人税額が三億四九万六一〇〇円であった(別紙(一〇)の(2)税額計算書参照)にもかかわらず、固定資産売却益の一部を除外する等の行為により、その所得を秘匿した上、同年一二月一九日、同市片山町三丁目一六番二二号所在の所轄吹田税務署において、同税務署長に対し、右事業年度の所得金額が〇円で、これに対する法人税額が〇円である旨の内容虚偽の法人税確定申告書(平成六年一月一日から同年一一月二一日までの事業年度分の解散申告書)を提出し、そのまま法定の申告期限を徒過させ、もって、不正の行為により、別紙(一〇)の(2)税額計算書記載のとおり、同社の右事業年度の法人税三億四九万六一〇〇円を免れ
たものである。
(証拠の標目)
(注) 括弧内の漢数字は、証拠等関係カード検察官請求分記載の証拠番号を示す。
判示事実全部について
一 被告人の当公判廷における供述
一 第四八回及び第五二回公判調書中の被告人の各供述部分
判示第一及び第九の各事実について
一 第二九回公判調書中の被告人の供述部分
判示第一の事実全部について
一 被告人の検察官調書〔四〇二、四〇三〕
一 被告人の証人尋問調書謄本〔四七〇〕
一 第二九回公判調書中の分離前の相被告人辻子孝義、同酒井俊輔及び同福井健一の各供述部分
一 尾池和雄の証人尋問調書謄本〔四六九〕
一 辻子孝義〔三九〇、三九一、三九三〕、辻子仁宏〔三九七ないし四〇〇〕、酒井俊輔〔四〇九〕、福井健一〔四二一、四二三〕、辻子孝子〔三六九ないし三七一〕、撫原桂介〔三七二〕、辻子栄三〔三七三〕、山下茂〔三七四〕、増田義一〔三七七〕、尾池和雄〔三七八〕、阿南和宏〔三七九〕、飯野修芳〔三八〇〕の検察官調書
一 査察官調査書〔三五五ないし三六七〕
一 証明書〔三五三〕
一 「所轄税務署の所在地について」と題する書面〔三五四〕
判示第一の二の事実について
一 第二九回公判調書中の分離前の相被告人辻子仁宏の供述部分
判示第二の事実について
一 第一回公判調書中の被告人の供述部分
一 被告人の検察官調書〔六二、六三〕
一 第一回公判調書中の分離前の相被告人東野喜三郎、同岡澤宏、同長本こと黄永彦及び同尾田洋治の各供述部分
一 東野喜三郎〔四八、五〇、五三、五四〕、岡澤宏〔六九〕、長本こと黄永彦〔七六、七七〕、尾田洋治〔八二、八三〕、山本正雄〔三八ないし四〇〕、松田貞彦〔四一〕、増田義一〔四二〕、林田正幸〔四四〕及び服部潔〔四五〕の検察官調書
一 査察官調査書〔三ないし二一〕
一 査察官調査報告書〔二五、二九〕
一 証明書〔二〕
一 「所轄税務署の所在地について」と題する書面〔二二〕
一 土地登記簿謄本〔二三、二四〕
判示第三及び第六ないし第八の各事実について
一 第二一回公判調書中の被告人の供述部分
一 第二一回公判調書中の分離前の相被告人岡澤宏の供述部分
判示第三の事実全部について
一 被告人の検察官調書〔三四四〕
一 第二一回公判調書中の分離前の相被告人北野正高、同北野美代及び同岡田忠彦の各供述部分
一 北野正高〔三三三ないし三三五〕、北野美代〔三四〇、三四一〕、岡澤宏〔三四六〕、岡田忠彦〔三四七〕、森口英夫〔三一六〕、髙村久雄〔三一七〕、片岡惠子〔三一八〕、片岡豊〔三一九〕、帆谷幸彦〔三二〇〕、杉本博子〔三二一〕、池上毅〔三二二〕、林田正幸〔三二三〕、草川あい子〔三二四〕、増田義一〔三二八〕、北川六之助〔三二九〕及び野口義博〔三三一〕の検察官調書
一 吉田千代子の検察事務官調書〔三三〇〕
一 査察官調査書〔二九七ないし三一五〕
一 証明書〔二九四、二九五〕
一 「所轄税務署の所在地について」と題する書面〔二九六〕
判示第四、第五及び第一〇の各事実について
一 第二回公判調書中の被告人の供述部分
一 第二回公判調書中の分離前の相被告人平井龍介の供述部分
判示第四及び第一〇の各事実について
一 第二回公判調書中の分離前の相被告人岡澤宏の供述部分
判示第四の事実について
一 被告人の検察官調書〔一三四、一三五〕
一 第二回公判調書中の分離前の相被告人野崎實の供述部分
一 野崎實〔一一五、一一七ないし一二三〕、平井龍介〔一二九ないし一三二〕、岡澤宏〔一三六、一三七〕、吉村敏夫〔一〇三、一〇四〕、鈴木義憲〔一〇二〕、野崎泰秀〔一〇六〕、野崎久義〔一〇八〕、蛭田かおる〔一〇九〕、妙中英幸〔一一〇〕及び仁後修一〔一一一〕の検察官調書
一 査察官調査書〔九四ないし九九〕
一 証明書〔八七〕
一 「所轄税務署の所在地について」と題する書面〔八九〕
一 法人登記簿謄本〔一一二〕
一 閉鎖された名称・役員欄用紙謄本〔一一三〕
一 土地登記簿謄本〔九〇〕
一 建物登記簿謄本〔九一〕
判示第五の事実について
一 被告人の検察官調書〔二二一、二二二〕
一 第二回公判調書中の分離前の相被告人藤井静雄の供述部分
一 藤井静雄〔二一七ないし二一九〕、平井龍介〔二二三、二二四〕、酒井君子〔二一〇〕、野崎泰秀〔二一一〕、井上明範〔二一二〕、池上毅〔二一三〕及び藤井啓至〔二一四〕の検察官調書
一 査察官調査書〔二〇六ないし二〇九〕
一 証明書〔一九九〕
一 「所轄税務署の所在地について」と題する書面〔二〇〇〕
一 法人登記簿謄本〔二〇一〕
一 土地登記簿謄本〔二〇二、二〇三〕
一 閉鎖された土地登記簿用紙謄本〔二〇四〕
一 閉鎖された建物登記簿謄本〔二〇五〕
判示第六ないし第八の各事実について
一 被告人の検察官調書〔二七七〕
一 第二一回公判調書中の分離前の相被告人野崎泰秀及び同平井龍介の各供述部分
一 藤井好子〔二六三、二六四、二六六、二六七〕、野崎泰秀〔二七〇、二七二ないし二七四〕、岡澤宏〔二七九〕、平井龍介〔二八〇ないし二八四〕、酒井君子〔二八六、二八八、二八九〕、上村一郎〔二四六〕、藤井静雄〔二五三〕及び柿田ヨシエ〔二五六〕の検察官調書
一 査察官報告書〔二三四〕
一 査察官調査書〔二三五〕
判示第六及び第七の各事実について
一 「所轄税務署の所在地について」と題する書面〔二三二〕
判示第六の事実について
一 第二一回公判調書中の分離前の相被告人藤井好子の供述部分
一 藤井好子〔二六五〕、野崎泰秀〔二七一〕、上村一郎〔二四七〕、藤井宏子〔二四八〕、能方孝子〔二四九〕、近藤良子〔二五〇〕、里山利子〔二五一〕及び藤井康守〔二五二〕の検察官調書
一 査察官調査書〔二三六ないし二四〇〕
一 証明書〔二二九〕
判示第七の事実について
一 被告人の検察官調書〔二七八〕
一 第二一回公判調書中の分離前の相被告人酒井君子の供述部分
一 宇治田昌弘〔二五四〕の検察官調書
一 査察官調査書〔二四一ないし二四四〕
一 証明書〔二三〇〕
判示第八の事実について
一 藤井輝夫〔二五五〕の検察官調書
一 査察官調査書〔二四五〕
一 証明書〔二三一〕
一 「所轄税務署の所在地について」と題する書面〔二三三〕
判示第九の事実について
一 被告人の検察官調書〔四五六ないし四五八〕
一 増田義一〔四五四〕及び平井龍介〔四五五〕の検察官調書
一 査察官調査書〔四三三ないし四五三〕
一 証明書〔四三〇〕
一 査察官報告書〔四三一〕
一 「所轄税務署の所在地について」と題する書面〔四三二〕
判示第一〇の事実について
一 被告人の検察官調書〔一八八ないし一九〇〕
一 第二回公判調書中の分離前の相被告人村田敏及び同竹内哲由紀の各供述部分
一 村田敏〔一六九ないし一七四、一七六〕、竹内哲由紀〔一八〇ないし一八四〕、岡澤宏〔一九一ないし一九三〕、平井龍介〔一九四、一九五、一九七〕、三輪道次郎〔一五八〕、村田隆市〔一五九〕、村田長太郎〔一六〇、一六一〕、中山賀壽代〔一六二〕、藤原田鶴子〔一六三〕、池上毅〔一六四〕及び汐崎和志〔一六五〕の検察官調書
一 査察官調査書〔一四三ないし一五七〕
一 証明書〔一三九〕
一 「所轄税務署の所在地について」と題する書面〔一四〇〕
一 商業登記簿謄本〔一四一〕
一 土地登記簿謄本〔一四二〕
(事実認定の補足説明)
一 第二九回公判において、分離前の相被告人辻子孝義は、判示第一の各事実(以下「本件」という。)について、本件のほ脱税額は辻子孝義及び辻子仁宏の各相続税を合計して二億円余りであると思っていた旨供述し、また、同被告人辻子孝義の弁護人は、本件申告に際してなされた辻子孝義、辻子仁宏及び辻子孝子の間における遺産分割協議は不成立ないし無効であって、本件の正規税額は、右三名が辻子丈太郎の遺産を法定相続分に従ってそれぞれ取得したものとして計算されるべきである旨主張していた上、第四八回公判等において、被告人も、本件正規税額は辻子孝義及び辻子仁宏分合計二億数千万円程度であると思っていた旨供述するので、本件正規税額及びほ脱税額についての当裁判所の判断を補足して説明する。
二 前記「証拠の標目」記載の関係各証拠、とりわけ辻子孝義、辻子仁宏、鈴木彰、辻子孝子及び尾池和雄の検察官調書並びに尾池和雄の証人尋問調書〔四六九〕によれば、本件相続税申告書作成に至る経緯、本件遺産分割協議書及び右申告書作成状況並びに申告後の状況に関し、以下の各事実を認めることができる。
1 辻子孝義(以下「孝義」という。)は、平成三年七月一〇日死亡した辻子丈太郎(以下「丈太郎」という。)の長男、辻子仁宏(以下「仁宏」という。)は丈太郎の二男、辻子孝子(以下「孝子」という。)は丈太郎の妻であり、丈太郎の相続人は以上の三名のみであった。
仁宏及び孝子は、丈太郎が生前懇意にし、また、仁宏の経営する会社の顧問税理士をしていた尾池和雄(以下「尾池」という。)に対して、平成三年七月ころより丈太郎の死亡に伴う相続税額の計算を依頼していたところ、同年一〇月中旬ころ、尾池から、法定相続分に従って遺産を分割したものとして、相続税の総額は五億一二〇五万円であり、配偶者の税額軽減(いわゆる配偶者控除のことである。)の適用を受ければ支払うべき税額の合計はその二分の一となり、孝義及び仁宏の税額は合計約二億五〇〇〇万円になること及び本件相続税の申告期限は平成四年一月一〇日であることの説明を受けた。
そこで、仁宏及び孝子は、丈太郎の遺産のほとんどが不動産であり、右約二億五〇〇〇万円もの相続税を現金で納めることができないことから、物納で納税することとし、尾池の指導に従い、物納すべき不動産について検討を行った。
このころ、孝義も、仁宏及び孝子から右尾池の説明を聞き、孝義及び仁宏の支払うべき相続税額は合計二億五〇〇〇万円であることや、その納税方法は物納によるしかないことを理解した。
2 孝義は、従前より、同業の不動産業者であった被告人から、被告人に税務申告を依頼すれば税額を低くして申告することができる旨聞いていたところ、平成三年一二月上旬ころ、本件相続税申告につき、丈太郎から受け継いだ相続財産を物納により手放すこととなる事態を回避したいと考え、被告人に対し、相続税額を低くして本件相続税を申告することを依頼し、被告人の承諾を得た。
その一方、孝義は、そのころ、仁宏及び孝子に対し、本件申告手続については孝義に任せてほしい旨を伝え、右両名の了承を得た。
なお、孝義は、被告人に対し本件申告を依頼する際、正しく申告した場合の相続税額は、孝義分及び仁宏分を合わせ約二億五〇〇〇万円である旨を伝え、右税額は、被告人からの要請により本件脱税に協力することとなった酒井俊輔及び福井健一にも後日伝えられた。
3 孝義及び仁宏は、本件相続税申告期限の前日である同月九日、尾池税理士の事務所を訪れ、同人に対し、あらかじめ用意していた合計八億円の架空借用証二通を示し、同債務を計上した上で丈太郎死亡に伴う相続税申告書を作成するよう依頼したところ、尾池は、孝義及び仁宏の求めに応ずる形で同申告書を作成することを引き受けた。
(一) その際、尾池は、孝子の配偶者の税額軽減の適用を受けるために必要であったことから、同人の取得する相続財産を遺産分割協議によって確定させることとしたが、丈太郎の相続財産は、積極財産が約一〇億六八〇〇万円、消極財産が約八〇〇万円に加えて右架空債務の八億円、以上を差し引きしたいわゆる純資産価額が約二億六〇〇〇万円であって、右税額軽減の適用を最大限に受けるためには、孝子の取得する相続財産の純資産価額を法定相続分の約一億三〇〇〇万円になるような遺産分割をする必要があったところ、その分割形態として、第一に、積極財産及び消極財産共に二分の一を取得させる方法と、第二に、純資産価額の二分の一に相当する積極財産のみを取得させる方法とがあったが、時間が切迫していたため積極財産のうちからその二分の一に相当する財産を拾い出す作業ができなかったこと及び架空の疑いの強い債務八億円に手を付けたくなかったことから、尾池の一存で第二の方法を選択した。
(二) 尾池は、右のとおり、価格の合計が約一億三〇〇〇万円となるよう、孝子の取得する財産を積極財産から拾い出すに際して、相続人である孝義や仁宏の意向に沿うよう、右両名と共に孝子の取得すべき財産について相談しつつ検討し、孝義及び仁宏の居住に関する物件以外の物件を孝子が取得するのがよいとの観点から、孝子の取得財産として東大阪市山手町五九六番一及び同五九六番三の土地並びに同市東豊浦町一一一三番一の共同住宅を選び出したものの、尾池において右三物件だけでは財産の価格の合計が一億三〇〇〇万円に達しないものと考えられたことから、さらに同市東豊浦町一一二一番一の土地をも選び出し、これら四物件を孝子が取得するのがよいとの結論に至った。そこで、尾池は、孝義及び仁宏の面前において、既に本件相続にかかる積極財産の全部が記載されていた相続税の申告書第11表「相続税がかかる財産の明細書」の右四物件の末尾に丸印を付した上、孝子の取得財産は右四物件でよいかどうか孝義及び仁宏の意向を再度確認したところ、孝義及び仁宏はこれを了承したので、尾池は、右協議の結果に従った遺産分割協議書及び相続税申告書の作成に取りかかった。
その際、最後に選んだ右東豊浦町一一二一番一の土地をも孝子の取得財産に加えたことにより、同人の取得財産の総額が一億三〇〇〇万円を約一〇〇万円超過し、孝子に約六〇万円の相続税が課せられることとなったため、尾池は、孝義らに対してその旨を説明した。
しかし、このとき、尾池は、孝義及び仁宏に対し、遺産分割の方法として、前記(一)の第一の方法が存在する上で第二の方法を選択するものであることや、孝子の取得する積極財産の価格の合計が相続にかかる全積極財産の価格の約一〇分の一になることについてまでは説明しなかったものの、第二の方法による遺産分割協議であることを当然の前提とした遺産分割協議書を作成したが、孝義及び仁宏は、右遺産分割協議書の内容についてはなんらの異議も差し挟まなかった。
なお、右協議書は比較的短時間のうちに完成したものの、右申告書は作成に時間を要したため、同申告書については仁宏が翌一〇日朝に受け取りに来ることとし、孝義及び仁宏は、同協議書のみを持ち帰った。
(三) 本件遺産分割協議書は、平成四年一月九日付けで作成され、孝子が取得する財産は右四物件であることを確定し、その余の遺産及び債務並びに葬式費用については、後に孝義及び仁宏が分割協議をした上でそれぞれ取得する財産を確定する旨の内容となっている。
4 孝義及び仁宏は、平成四年一月九日夜、孝子方において、孝子に対し、本件遺産分割協議書に対する署名押印を求めたところ、孝子は、同協議書の記載内容を検討することなく、また、孝義又は仁宏から詳細な説明を受けることもなかったものの、相続税申告手続については孝義や仁宏に任せていたことから、孝義らが本件相続人三名にとって最も良い方法を選択しているものと考え、本件遺産分割協議書末尾に署名押印した。また、孝義及び仁宏も順次同所において同協議書に署名押印した。
5 仁宏は、同月一〇日午前、尾池税理士の事務所を訪れ、前記のとおり作成を依頼していた本件相続税申告書を受領し、これを孝子方に持参して同人に預け、孝子から右申告書等一件書類が揃った旨の連絡を受けた孝義は、孝子方に赴いて同申告書等を受け取り、被告人の事務所へ届けた。その後、同日午後、被告人は、右酒井と共に、同申告書を東大阪税務署に出向いて提出した。
本件相続税申告書には、右遺産分割協議書の写しが添付され、また、申告書の内容は、遺産分割協議書のとおり、辻子孝子の取得する財産は前記四物件のみであることが確定している一方、その余の相続財産については、積極財産、消極財産を含め、孝義及び仁宏が相続し、両者間では、遺産分割の完了していない財産である旨が記載されている。
6 孝義、仁宏及び孝子は、平成四年四月ころ、本件遺産分割協議書に従った相続登記を行うこととし、仁宏及び孝子において、仁宏の知人の司法書士である飯野修芳に対して、同遺産分割協議書に基づく相続登記手続を依頼したが、本件遺産分割協議書は物件の表示が余り緻密ではなかったことから、右飯野は、相続登記用に同協議書と同一内容の遺産分割協議書を、本件遺産分割協議書と同じ平成四年一月九日付けで新たに作成し、孝義、仁宏及び孝子は、右新たに作成された遺産分割協議書にそれぞれ署名押印して右飯野に提出した。なお、本件遺産分割協議書記載に従い、孝子が前記四物件を取得したものとして相続登記をすることについても、孝義、仁宏及び孝子の三名とも異議を唱えなかった。
その後、右飯野において相続登記手続を進め、前記孝子取得にかかる四物件について、平成四年五月六日受付により辻子孝子名義の相続登記がなされ、以後、本件脱税摘発に至るも右登記名義は変更していない。
7 一方、本件遺産分割協議書においては、孝子取得にかかる四物件以外の不動産等については、孝義及び仁宏の両者協議の上で取得する財産を確定することとなっていたことから、孝義及び仁宏は、右残余の不動産につき両名の間で分割して各自取得し、その旨の相続登記をすることとしたものの、不動産については、孝義及び仁宏の居住している土地が含まれており、基本的にはそれぞれが居住の土地を取得するつもりであったが、遺産分割に際して合筆及び分筆が必要であったため、孝義及び仁宏は、孝義の知人の測量士において測量させた上、平成四年九月ころ、前記飯野に対して相続登記手続及び遺産分割協議書の作成を依頼し、右飯野が作成した孝義と仁宏との間の遺産分割協議書に署名押印して右飯野に提出したところ、その後飯野において相続登記手続を進め、その結果、同年九月八日受付により、右残余の不動産について孝義及び仁宏のそれぞれの相続登記がなされた。
なお、右孝義と仁宏との間における遺産分割の際、右残余不動産の一部について、これを孝子に譲渡し、あるいは登記名義を同人に移転させるといった提案はなされなかったし、その後、本件脱税摘発に至るも、登記名義を孝子に変更させたこともない。
以上の事実が認められる。
三 そこで、本件遺産分割協議書の有効性について検討するに、前記認定にかかる各事実からすれば、尾池税理士が本件遺産分割協議書を作成するに当たり、孝義及び仁宏は、尾池に対し、孝子の取得する財産についての意向を伝えたことから、尾池は右意向に従って孝子取得財産を前記四物件と選定し、本件遺産分割協議書を作成したこと、孝義及び仁宏は、右意向を述べるだけでなく、尾池が前記「相続税がかかる財産の明細書」の末尾に丸印を付して孝子取得財産を抽出していく作業をその面前において見ることにより、実際に尾池がどの不動産を抽出しているかについても確認していたことが認められ、これらの事実からすれば、孝義及び仁宏は、本件遺産分割協議書の内容として、孝子が取得することとなる不動産がいずれの物件であるかについて十分認識したうえ、これに署名押印したものと認められる。
一方、孝子は、孝義や仁宏を信頼し、孝義らに対して本件相続税申告手続を任せていたところ、孝義らから本件遺産分割協議書を示され、署名押印を求められた際にも、孝義らの判断を信頼してこれに署名押印したことが認められ、このことからすれば、孝子は、孝義に対して、本件遺産分割協議を含めて本件申告手続に関する全てを委任しており、孝義らの判断を了承したという意味において、本件遺産分割協議書に署名押印したものと評価することができる。このことは、孝義や仁宏はいずれも当時年齢四〇歳代の会社経営者であった一方、孝子は、当時、既に七〇歳近い高齢であった上、夫丈太郎に先立たれて精神的にも困憊していたものと考えられることからしても、十分首肯できるところである。
さらに、前記認定にかかる各事実のとおり、本件申告後、本件遺産分割協議書の内容に従い、孝子の相続登記がなされ、また、右協議書の内容を変更することなく、孝義及び仁宏の相続登記がなされ、その後本件脱税摘発に至るも、孝子名義の相続登記が変更されたり、新たに同人名義の相続登記がなされることはなかったことからすれば、孝義、仁宏及び孝子は、本件遺産分割協議が有効なものであることを前提に右各相続登記手続を進めていたものと認められる。
以上からすれば、本件遺産分割協議書は、相続人三名の意思を反映したものであって、有効なものであると認められる。
四 以上のとおり、本件遺産分割協議書が有効であることに加えて、前記各認定事実からすれば、孝義及び仁宏は、本件相続税申告書には本件遺産分割協議書の写しが添付されていることや、同申告書の内容は、尾池税理士の事務所における、尾池と孝義及び仁宏との間の話し合いに従ったもの、すなわち孝子の取得財産は前記四物件であるとするものであることを知悉した上で本件相続税申告書の提出のためにそれぞれ行動していたものと認められることからすれば、孝義及び仁宏において、仮に相続財産の具体的な価格に応じた分割割合については認識していなかったとしても、本件税額の算出の基礎となる相続財産の分割状況についての具体的認識に欠けることはなかったものと言わざるを得ない。
以上のとおりであるから、本件における正規税額は、本件遺産分割協議書の内容あるいはそれと軌を一にする本件相続税申告書記載の相続財産の分割状況及びその割合に基づいて計算されるべきであって、具体的には、別紙(一)の(1)相続財産の内訳表記載の相続財産の分割割合に従って本件相続税は計算されることとなり、その結果、別紙(一)の(2)及び同(一)の(3)税額計算書記載のとおり、孝義分及び仁宏分それぞれにつき、正規税額は二億一八九五万六五〇〇円、ほ脱税額は二億四二八万二三〇〇円となり、両名分を合計した正規税額は四億三七九一万三〇〇〇円、ほ脱税額は四億八五六万四六〇〇円となる。
よって、前記弁護人の主張は採用できない。
五 なお、以上に加えて、孝義ら相続人における正規税額及びほ脱税額の認識についても検討するに、前記認定の各事実によれば、孝義、仁宏及び孝子は、平成三年一〇月中旬ころ、尾池税理士から、本件相続税は孝義分及び仁宏分を合わせて約二億五〇〇〇万円になる旨の説明を受けたものの、孝義らは右金額を脱税すべく八億円の架空債務を作出したのであるから、孝義及び仁宏は、本件申告の前後を通じて、正規税額は右両名分を合わせて約二億五〇〇〇万円であるものと認識していた可能性が高いものと言わざるを得ない。また、被告人、右酒井及び右福井においても、同様の認識を有していた可能性が高い。
ところで、平成四年一月九日、尾池税理士の事務所において、尾池が価格合計一億三〇〇〇万円を目標に孝子の取得する不動産を抽出し、前記「相続税がかかる財産の明細書」の末尾に丸印を付して行った際、孝義及び仁宏は、尾池に対して孝子の取得財産について助言をした上、右尾池の抽出作業を見ており、右明細書の右側欄には各不動産の価格が記入されていたことからすれば、孝義及び仁宏は、孝子が取得した相続財産である前記四物件の価格の合計が約一億三〇〇〇万円程度の資産であることを認識していた可能性が高いものと言うことができるが、しかし、そのことから直ちに、孝義及び仁宏において、本件脱税工作が発覚した際の正規税額がどの程度の金額になるかについてまで思い至っていたものと推認することはできない。
(法令の適用)
被告人の判示第一の各所為は、いずれも平成七年法律第九一号(刑法の一部を改正する法律)附則二条一項本文により同法による改正前の刑法(以下「旧刑法」という。)六五条一項、六〇条、相続税法六八条一項に、判示第二、第六及び第七の各所為は、いずれも旧刑法六五条一項、六〇条、所得税法二三八条一項に、判示第三の各所為は、包括して旧刑法六五条一項、六〇条、相続税法六八条一項に、判示第四、第五及び第一〇の各所為は、いずれも旧刑法六五条一項、六〇条、法人税法一五九条一項に、判示第八の所為は、旧刑法六五条一項、六〇条、所得税法二四四条一項、二三八条一項に、判示第九の所為は同法二三八条一項にそれぞれ該当するところ、いずれも所定刑中懲役刑及び罰金刑の併科を選択し、かつ、情状により、それぞれ、判示第一の一及び二並びに第三の各罪については相続税法六八条二項を適用して右の罰金の額はいずれもその免れた相続税の額に相当する額以下とし、判示第二及び第六ないし第九の各罪については所得税法二三八条二項を適用して右の罰金の額はいずれもその免れた所得税の額に相当する額以下とし、判示第四、第五及び第一〇の各罪については法人税法一五九条二項を適用して右の罰金の額はいずれもその免れた法人税の額に相当する額以下とし、以上は旧刑法四五条前段の併合罪であるから、懲役刑については同法四七条本文、一〇条により犯情の最も重い判示第六の罪の刑に法定の加重をし、罰金刑については同法四八条二項により判示各罪の罰金額を合算し、その刑期及び金額の範囲内で被告人を懲役四年六月及び罰金五億円に処し、同法二一条を適用して未決勾留日数中一〇〇日を右懲役刑に算入することとし、右罰金を完納することができないときは、同法一八条により金七〇万円を一日に換算した期間(端数は一日に換算する。)被告人を労役場に留置することとし、訴訟費用は、刑事訴訟法一八一条一項ただし書を適用して被告人に負担させないこととする。
(量刑の理由)
一 本件は、被告人が、判示のとおり、岡澤をはじめとする各共犯者と共謀の上、相続税申告手続三件、所得税確定申告手続四件、法人税確定申告手続三件に関与し、合計二五億円余りもの極めて巨額の脱税を行ったほか、右一連の脱税に関して受け取った報酬の一部に関する被告人自身の所得税一億九〇〇〇万円余りをほ脱したものであって、前者のほ脱税額合計についてのほ脱率は約八七・九パーセント、後者のほ脱率は九九・六パーセントにも達し、いずれも高率であって、納税義務に著しく反する事案であると言うべきである。
二 被告人は、昭和六一年ころ、岡澤と知り合い、同人が自由民主党同志会(以下「自民党同志会」という。)の常務理事であったことなどから、同人が税務署に対して圧力をかけることができ、同人と組んで脱税の依頼を受ければ、多額の報酬を得られ、摘発されることもないと考え、岡澤と共に脱税請負を継続的に行うようになり、本件各犯行に至ったものである。
三 そこで、まず、本件各犯行の態様をみるに、辻子孝義及び仁宏の事案は、合計八億円の内容虚偽の架空の借用証書二通を作成し、課税価格の総額を同金額分圧縮した上で、右両名の相続税の申告書を提出したものであり、東野喜三郎の事案は、東野の売却した土地の売却益に関し、架空の譲渡原価及び譲渡費用を計上し、その旨の架空領収証を作成することによって、長期譲渡所得金額を四億五〇〇〇万円余り除外して同人の所得税を申告したものであり、また、北野正高の事案は、架空借入金一一億円を相続財産に計上する一方、現金、預金及び有価証券を一億円余り除外して相続税の申告書を提出し、その後、北野らにおける遺産分割協議の成立を待って、右同様の相続税の修正申告書を提出したものであり、さらに、千里住宅センターの事案は、代表者野崎實個人所有の不動産を被告人が購入して高額で千里住宅センターに対して売却し、これを低額で他に売却したかのように仮装し、その旨の契約書を作成することによって約九億円の固定資産売却損を計上したほか、一億円の架空の開発投資損失を計上した上で法人税を申告したものであり、丸善の事案は、同社の売却した土地につき被告人が半分の持分を有しているかのように仮装した上、その旨の内容虚偽の和解調書まで作成し、不動産売却益七億円余りを除外して法人税確定申告書を提出したものであり、藤井好子、酒井君子及び藤井輝夫の事案は、右三名が売却した土地の譲渡利益に関し、確定申告書上、不動産譲渡収入の一部を除外する一方、架空の不動産譲渡費用を計上するなどして、藤井好子については約一三億円、酒井君子については約九億円、藤井輝夫については約二億円、それぞれ長期譲渡所得金額を過少にした上、酒井君子分については、他へ売却予定であった同女所有の不動産につき、これを一旦被告人に対し低額で譲渡したように仮装し、架空の短期土地譲渡損失約八八〇〇万円を計上して損益通算により長期譲渡所得金額を一部除外した上、それぞれ所得税を申告したものであり、村田紙器の事案は、同社が売却した土地について、被告人及び岡澤がそれぞれ四分の一ずつ持分を有していたかのように仮装し、その旨の内容虚偽の和解調書を作成することによって六億円の固定資産売却益を除外した上、二億八〇〇〇万円の架空の貸倒損失を計上することにより、税額を〇円として法人税を申告したものであり、脱税の手口はいずれも大胆かつ巧妙なものである。また、被告人は、本件各犯行の大半を、自民党同志会の幹部である岡澤や、同和団体の幹部であった酒井俊輔などとともに行い、自らも自民党同志会や奈良県部落解放企業連合会に入会して、申告後に税務署から調査などがあった際には、岡澤や酒井と共に、これらの組織を背景に税務署に圧力をかけて摘発を免れようと考えていたのであり、本件各犯行は、脱税の発覚、摘発を免れるべく、周到に計画されたものということができる。さらに、本件各犯行が報酬目当ての職業的、常習的犯行であることを考え合わせると、犯行は極めて悪質なものと言うべきである。
次に、本件各犯行における被告人の役割について検討するに、まず、脱税を依頼した者との関係については、専ら、被告人が、税額を低額に押さえたいとの納税義務者の心理に乗じ、自民党同志会を通じて申告すれば脱税しても発覚することはない旨申し向けるなどして、脱税を依頼するよう強く働きかけて勧誘していたもので、多くの納税義務者から脱税の依頼を取りつけた点における被告人の役割は甚大である。特に、北野正高の事案において、被告人は、脱税を依頼したもののこれに不安を覚えた北野美代から、右脱税依頼を撤回したい旨の申し入れを受け、同女に対して、既に自民党本部の方でも人が動いているのであり、今さら脱税を中止しても報酬は全部もらうなどと強い調子で脱税の依頼を撤回しないよう迫り、その結果、同女をして右撤回を断念させたものである。
また、被告人は、脱税方法の決定に際しても主導的な役割を果たし、架空の売買契約書や内容虚偽の和解調書を作成する際にも、その当事者として名を連ねるなど、脱税工作において果たした役割も大きい。
また、岡澤ら脱税を請け負った他の共犯者と比較しても、岡澤がもっぱら税務署との折衝を担当していたように、被告人以外の者は、一連の脱税工作の一部分のみを分担していたのに対し、被告人は、納税義務者らとの面会、脱税方法の決定、脱税工作の実施、申告書の作成依頼、提出、申告後の税務署との折衝等、脱税全般に関与し、これらを統括する立場にあったのであり、被告人が納税義務者側からの報酬の全額を受領し、岡澤ら他の関与者への報酬の分配をしていたこと、被告人の脱税報酬の総額が岡澤の報酬額の約一〇倍にものぼり、各事件ごとにみても、被告人の受領額が岡澤の受領額の三倍ないし一四倍と高額であることなどからすれば、被告人は、本件各犯行においてまさに中心的な地位を占めていたものというべきであり、同じく脱税請負人であった岡澤と比べても、その刑事責任は相当に重いものと言わざるを得ない。
さらに、本件各犯行が多額の脱税報酬を目当てにした職業的犯行であることは前記のとおりで、納税義務者から受領した脱税報酬のうち、被告人の取得額は、藤井好子、酒井君子及び藤井輝夫の事案における約四億円など、合計約一〇億五〇〇〇万円と巨額であり、強い非難を免れない。
なお、辻子孝義及び辻子仁宏の事案においては、被告人は、平成四年一〇月ころに九〇〇万円、平成五年三月ころに約三三三万円、平成六年四月ころに二五〇万円をそれぞれ利得したものであるところ、被告人は、第四八回公判において、右のうち平成五年三月における約三三三万円の受領を否定し、そのころ辻子孝義から一〇〇〇万円を受領したことはない旨供述する。しかし、辻子孝義は、検察官に対し、右のころ被告人に対して一〇〇〇〇万円を交付した旨供述し(辻子孝義の検察官調書〔三九二〕)、酒井俊輔及び福井健一も、それぞれ、検察官に対し、右のころ、右辻子の持参した一〇〇〇万円を分配し、右酒井及び右福井共に被告人を介して右辻子から各三三三万三三三三円ずつ受領した旨供述していた(酒井俊輔〔四一〇〕及び福井健一〔四二四〕の検察官調書)上、被告人自身、検察官に対し、平成五年三月ころ、右辻子から一〇〇〇万円の支払を受け、被告人、右酒井及び右福井の三名で約三三三万円ずつに分配した旨供述していた(被告人の検察官調書〔四〇四〕)ことからすれば、被告人は、平成五年三月ころに約三三三万円を受領したものであって、右事案において被告人の得た報酬は合計一四八三万円余りであるものと認められる。
加えて、被告人自身の所得税の脱税も、前記のとおりのほ税額、ほ税率等に照らすと態様は悪質であり、犯情は芳しくない。
以上のとおり、本件各脱税の規模及び態様並びに被告人の関与及び利得の状況等からすれば、被告人の刑事責任は、まことに重大である。
四 他方、被告人は、自己の所得税について、修正申告を行い、ほ脱した所得税の一部は既に納付されていること、自己の所得税の残額の徴収のために、今なお財産の大半を差し押さえられていること、脱税請負をした事案のうち、藤井好子、酒井君子、藤井輝夫、村田紙器の各事案については、納税義務者において、本税、延滞税、加算税等の全額が納付済であり、他の事案についても、一部が納付済であったり、物納により納付見込みであること、被告人は、事実を概ね認め、公判廷における審理の進行とともに反省の情を深めていること、被告人には、交通関係の罰金四犯があるのみで他に前科がないことなど、被告人に有利に斟酌すべき事情も認められる。
五 しかしながら、本件脱税の規模、被告人の役割、被告人の得た脱税報酬額等に鑑みれば、本件は到底執行猶予で済まされる事案ではない。そこで、以上の事情を総合して考慮した結果、被告人を主文の懲役刑及び罰金刑に処するのが相当であると判断した。
よって、主文のとおり判決する。
(裁判長裁判官 田中正人 裁判官 伊元啓 裁判官 渡部市郎)
別紙(一)の(1)
相続財産の内訳表
被相続人辻子丈太郎
平成3年7月10日相続
<総額>
<省略>
<辻子孝義分>
<省略>
<辻子仁宏分>
<省略>
<辻子孝子分>
<省略>
辻子孝義分及び辻子仁宏分の課税価格(1000円未満切り捨て)の公表金額は、それぞれ64,138,000円、実際額は、それぞれ455,569,000円となる。
辻子孝子分の課税価格の公表額及び実際額は、それぞれ131,963,000円となる。
各相続人の課税価格の合計額の公表金額は260,239,000円、実際額は1,043,101,000円となる。
別紙(一)の(2)
税額計算書
辻子孝義
平成3年7月10日相続
<省略>
別紙(一)の(3)
税額計算書
辻子仁宏
平成3年7月10日相続
<省略>
別紙(二)の(1)
修正損益計算書
東野喜三郎
自 平成3年1月1日
至 平成3年12月31日
(総所得金額)
<省略>
(分離長期譲渡所得)
<省略>
(給与所得)
<省略>
(雑所得)
<省略>
別紙(二)の(2)
税額計算書
東野喜三郎
自 平成3年1月1日
至 平成3年12月31日
<省略>
別紙(三)の(1)
相続財産の内訳表
被相続人北野達雄
平成4年4月9日相続
(当初申告分)
<総額>
<省略>
<北野正高分>
<省略>
北野正髙分の課税価格(1000円未満切り捨て)の公表金額は60,068,000円で、実際額は250,730,000円となる。
杉本博子と片岡恵子の課税価格の実際額は、それぞれ250,730,000円であり、北野美代の課税価格の実際額は752,191,000円である。
各相続人の課税価格の実際額の合計額は1,504,381,000円である。
別紙(三)の(2)
税額計算書
北野正高
平成4年4月9日相続
(当初申告)
<省略>
別紙(三)の(3)
相続財産の内訳表
被相続人北野達雄
平成4年4月9日相続
(修正申告分)
<総額>
<省略>
<北野正高分>
<省略>
北野正高分の課税価格(1000円未満切り捨て)の公表金額は180,205,000円で、実際額は715,910,000円となる。
杉本博子と片岡恵子の課税価格の実際額は、それぞれ18,140,000円であり、北野美代の課税価格の実際額は752,191,000円である。
各相続人の課税価格の実際額の合計額は1,504,381,000円となる。
別紙(三)の(4)
税額計算書
北野正高
平成4年4月9日相続
(修正申告)
<省略>
別紙(四)の(1)
修正損益計算書
千里住宅センター事業協同組合
自 平成4年1月1日
至 平成4年12月31日
<省略>
別紙(四)の(2)
税額計算書
千里住宅センター事業協同組合
自 平成4年1月1日
至 平成4年12月31日
<省略>
別紙(五)の(1)
修正損益計算書
株式会社丸善
自 平成4年11月1日
至 平成5年9月13日
<省略>
別紙(五)の(2)
税額計算書
株式会社丸善
自 平成4年11月1日
至 平成5年9月13日
<省略>
別紙(六)の(1)
修正損益計算書
藤井好子
自 平成5年1月1日
至 平成5年12月31日
(総所得金額)
<省略>
(分離長期譲渡所得)
<省略>
(分離短期譲渡所得)
<省略>
(総合課税総所得)
<省略>
別紙(六)の(2)
税額計算書
藤井好子
自 平成5年1月1日
至 平成5年12月31日
<省略>
別紙(七)の(1)
修正損益計算書
酒井君子
自 平成5年1月1日
至 平成5年12月31日
(総所得金額)
<省略>
(分離長期譲渡所得)
<省略>
(損益通算)
<省略>
(総合課税総所得)
<省略>
別紙(七)の(2)
税額計算書
酒井君子
自 平成5年1月1日
至 平成5年12月31日
<省略>
別紙(八)の(1)
修正損益計算書
藤井輝夫
自 平成5年1月1日
至 平成5年12月31日
(総所得金額)
<省略>
(分離長期譲渡所得)
<省略>
別紙(八)の(2)
税額計算書
藤井輝夫
自 平成5年1月1日
至 平成5年12月31日
<省略>
別紙(九)の(1)
修正損益計算書
鈴木彰
自 平成5年1月1日
至 平成5年12月31日
(総所得金額)
<省略>
(雑所得)
<省略>
(事業所得)
<省略>
(総合短期譲渡所得)
<省略>
別紙(九)の(2)
税額計算書
鈴木彰
<省略>
別紙(一〇)の(1)
修正損益計算書
村田紙器株式会社
自 平成6年1月1日
至 平成6年12月31日
<省略>
別紙(一〇)の(2)
税額計算書
村田紙器株式会社
自 平成6年1月1日
至 平成6年12月31日
<省略>